2024年1月より、少額投資非課税制度(NISA)が拡充されることもあり、金融各社は続々と取り組みの強化を行っている。NISA制度や積み立てNISAがはじまってからというもの、まずは先進国株式への人気が高まり、その後、S&P500や全米株式に人気が移行。現在では米国株の低迷や世界的な情勢の見極めが難しい中で、全世界株式、とりわけ「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」への人気が高まっている。そうした中、満を持してコストを意識した投信が登場した。Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)だ。オルカン一強に一石を投じる事になるのか?注目しよう。
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今回、日興アセットマネジメントが発表した新ファンドは、世界株式の代表的な指数である「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」を指標としたファンドで、ネット販売専用となっている。気になる信託報酬は年率0.05775%(税込み)となっており、他社類似ファンドと比べて最安となる。2023年4月10日に有価証券届出書が提出後、情報開示が行われた。ファンドの設定日は4月26日で、販売会社は現在の予定ではSBI証券のみ。
【類似低コストインデックス 信託報酬(年率)比較】
たわらノーロード 全世界株式
➡信託報酬:0.1133%(税込み)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
➡信託報酬:0.1133%(税込み)
Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)
➡信託報酬:0.05775%(税込み
明らかに「Tracers」の信託報酬が安い。
【メリット】
①競争が起きる可能性がある
より低コストのファンドの登場によって投信運用会社の競争が起こり、個人投資家からすると、より長期の資産形成に適した商品の登場が期待できる。
②他のファンドへの波及効果
既に販売、運用されているファンドの信託報酬引き下げが期待出来る。数年前までのような高い信託報酬の引き下げが活発に行われるようになる可能性がある。
【デメリット】
①競争が過剰になる
信託報酬の引き下げが過剰になる事で、運用会社の利益が減少し、自然淘汰が起こる可能性がある。その後、一部の運用会社のみの寡占状態になりうる。
②他者が追随しない可能性がある。
既に多くの個人投資家の支持を獲得している運用会社等は、無理に追随しなくても顧客の大きな流出は無いと考えている可能性がある。実際にニュースの中で、「オルカン」は追随しないといった報道もあった。

【まとめ】
まだ新規設定させたばかりで、実際は1~2年程度の運用状況をみてみないと、実際の実質信託報酬手数料やトラッキングエラー、その他手数料がどのくらいなのか分からない。その為、現段階では、「たわらノーロード」や「eMAXIS Slim」を選択していても問題は無いと思われる。ただし、今後、「Tracers」にチャンスが無い訳ではない。近年の個人投資家は、信託報酬にシビアになってきている傾向がある。他の大手運用会社ものんびりしていると、足元をすくわれかねない。もちろん、我々個人投資家もこうした運用会社の動向をしっかりと注視していく事が大切だ。
【さいごに】
記事の内容は、著者個人の見解である為、記事の内容によって生じた損害に対して、一切の責任を負えない事をお伝えする。実際に投資を行う際は、ご自身でお調べいただき、投資商品の売買等においても、ご自身での判断・責任において行っていただく事をご了承いただきたい。
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