刑法犯の認知件数が60万1389件となり、前年比5.9%増となっている。（2022警察庁による犯罪情勢まとめ）これは20年ぶりの増加だ。長らく世界屈指の治安の良さを誇る日本で、一体、何が起きているのか？ちょっと考えてみる。
未知の感染症が発生し、長期化した事で様々なメンタルヘルス上の問題が生じている。
①不安と恐怖
一部の人を除いて、人は安心、安全を求める傾向がある。それは、長らく治安が良いとされた日本においては格別。事態の原因、解決策、方向性もあいまいなままで、いつまで続くか分からない目の前の出来事に振り回される事程、不安な事はない。不安と恐怖は人々の精神状態を不安定にし、余裕がなくなる。その結果、人にも厳しくあたる傾向が出てくると考えられる。
②環境の変化
隔離、行動制限、急速なオンラインの推進、対面の減少、マスクによる表情が見えない状態が続く等。これまでとは明らかに生活様式が変わってしまった。これにより特に子ども達は今後の成長に大きく影響が出る事が懸念される。
③情報の氾濫、意見の偏り
専門家による常時不安をあおるようなコメント、メディアによる感染者数の毎日の表示等、もはや常軌を逸したような環境が常態化した。これらの情報がひたすらメディアや身の回りで出回った事により、現実を直視し辛くなってくる。実態を自分で判断する事が難しくなってくる。加えて「ワクチン接種の無条件での推奨」といった意見の偏りが先行し、ワクチン接種によるリスクや問題点は二の次といった意見が蔓延した。これらは、この先も多くの禍根を残すだろう。
長期では下落傾向ともいえるが・・・
いつの時代も犯罪は起こるが、精神的に不調をきたし、本来であれば犯罪を犯すような人でなくとも、犯罪を起こすようになってきている。この傾向が継続すると、「赤信号、皆で渡れば怖くない」現象のような事も起きかねない。実際、海外からの指示による、強盗事件が増加してきている。
Q.解決策はあるのか？
これらを解決する為には、各個人、企業レベルでは難しい。やはり国がリーダーシップを発揮するしかないだろう。今、必要とされているのは「主体性」と「覚悟」の二つ。
まずは自分たちがどのような国を目指すのか、どういった方向性で今後進んでいくのかをはっきりと決める事。
そして決めた以上はそれを実行し、失敗を恐れない事。その為の覚悟が必要。
政治家やメディア、企業、個人レベルでも、責任追及を恐れ、リスクをとりにくい社会となっている。その為、全体的に動きが鈍く、主体性を大きく欠き、責任回避ばかりしている光景が散見されている。こうした事から脱却し、強いリーダーシップをもって、国や政府は行動する事が求められている。
もし、そうした主体性や覚悟がないのであれば、今後もこうした慢性的な不安や恐怖、精神的な変調をきたすような状態は継続し、犯罪は増加しつづけるだろう。
主体性と覚悟。
これが今、求められているように思う。
【さいごに】
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